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全国業務システム相談センター 業務システム・コラムVol.171 2026.01.01(金)高橋実

カスタマイズとシステム依存、過ぎればシステム屋のカモ

お世話になります。
の高橋です。

昔々の大昔、ある企業の社長さんが、半ば怒りながら相談に来られました。
いわく「年々費用倍増、システム会社のカモにされている」と。

詳しく話を聞きました。

近所のシステム屋からパッケージシステムを買ったのですが
その際に、また導入後も継続して
「うちの業務にすべて合わせろ!」と細やかな要望を出し、
システム屋はそれに応え数々のカスタマイズを重ねたそうです。

カスタマイズはメニュー画面の作り直し(!)に始まり、
伝票やマスタの項目追加は当然のこと、
独自の条件分岐や計算ロジック、顧客ごとの特殊な帳票出力など
項目数は200以上となったそうです。

その結果、そのシステムは複雑巨大なものとなり
他社では理解できず刷新も困難、
更新・改造・保守のすべてで
システム屋の言い値を飲むしかない状態※になっていました。

この社長さんは上記※を指して「騙された」と怒り心頭でした。

--

確かに、システムはカスタマイズを入れるほどに
自社の社風・ルール・業務フローに合い、使いやすくなります。
しかし同時に、システムは、増やしたカスタマイズの数だけ
ヨソのシステム屋では触りにくい複雑怪奇なものになっていきます。

上記は自然な流れです。
特殊なシステムほど、それを理解できる技術者は限られます。
結果として、当初のシステム屋への依存度が高まり、
いずれ発注者は発注者としての価格交渉力を失うことになります。

「自社に合わせて何でもカスタマイズしてくれるのが良いシステム会社!」と
考える社長さんは少なからずおられると思います。
しかしこれは、行き過ぎると
自ら前述のデメリットを醸成しているのと同じことになります。

価格交渉力の観点で触れると
「システムが止まれば必ず業務も止まる状態」も、
前述と同じ危険をはらんでいます。

カスタマイズのぬるま湯に、あまりに浸かりすぎると
従業員はシステム無しのアナログ業務に戻る気概を失います。
そして、システムが無くなる イコール 会社が止まる という事態に陥ります。

これは会社それ自体が人質となり、
システム屋の言いなりになるしかない、カモ?ということです。
営業マンは上記の状況を嗅ぎ取り
依存度が高まった顧客には強気の価格を提示します。

※強気の価格、あるいは値上げ要求が
一律「ぼったくり」かというと必ずしもそうではありません。
企業にとって依存度の高いシステムは
得てしてシステム屋側の原価も高くなる事情があります。

--

・便利だから、とすべてをシステム化した
・効率化のため、と手作業の手順を廃止した
・コスト削減のため、と紙やExcelの帳票をなくした
・使いにくい、と見た目や操作感の微調整を重ねる

上記のひとつひとつは正しい判断に見えます。
しかし全体合計で捉えると、
あまりに多いカスタマイズはシステムへの依存度を高め
自社の価格交渉力や気概を失わせているかもしれません。

「わがまま」を通すほど便利にはなりますが
同時にシステム屋から逃げにくくなってゆきます。

システムを導入する際、またカスタマイズを要求する際は
以下事項の検討を行うことをお勧めします。
・既にあるもので代用、運用回避する方法はあるか
・このシステムが止まったとき、どう業務を回すか
・他社に乗り換えることは可能か、簡単か、その気概はあるか

--

この相談件では
便利さを優先し自由を失う、
効率化を優先し選択肢を失う、
カスタマイズをやりすぎて逃げ場を失う、
ということのないよう、システムを選定されるのがよい、と感じました。
参考にしていただけると幸いです。

本日もお疲れさまでした。

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