お世話になります。
の高橋です。
システムは、内製することが十分可能である場合
外注するよりも安上がりに構築することができます。
ただし、内製・内作で構築されたシステムは、
往々にしてその更新時期を見誤る傾向があります。
弊所へ寄せられるご相談で多くを占めるのは
以下のようなストーリーです。
・ウン十年前に、システムを作った。
・システムは順調に稼働し、会社の役に立っている
・近年、エラーが頻発し、使い勝手が劣化している。
・昔から、システムを作り直すべきという意見が時折現れるが
「今のままでも充分使える」「やり方を変えられない」と反発もある
・そうこうしているうちに製作者が不在となり、
機能更新やエラー対応さえままならなくなり、
外部へ頼らざるを得なくなる
多くの中小企業では、ことシステムに関しては「現状維持」の心理が働きやすく
システム更新へのハードルが高くなりがちです。
ただし、あまりに長い期間「現状維持」をしていると、
それさえ不可能になるタイミングがいずれ来ます。
「現状維持が不可能になる」のは、具体的には以下のようなケースです。
・製作者、保守担当者が退職した
・システム担当を引き継げる人員を用意していない
・業務ルールや取引先の要求が変化したが、
システム変更に対応できる人員がいない
・システムを構成する言語技術があまりに古く、
新しいPCやサーバー機ではシステムが起動出来ない
・データ容量の問題、長年の蓄積に耐えられなくなっている
※データベースがAccessファイルの場合にあり得ます。
近年、およそどの中小企業においても
システムというものの重要性が増してきているように感じます。
そのため、現状維持が不可になったところでそれを捨てるわけにもいかず
どうしても「システム刷新の決断」をを迫られることになります。
多くの中小企業にとって
「システム刷新の決断」は苦渋の選択となります。
理由は以下の通りです。
・見積がとにかく高い!
どのITベンダーもそうそう「ぼったくり」はしないはずですが
見積が適正価格であったとしても、
それは過去のコスト(システム担当者の、システム製作に必要とした人件費)と比べて
安くなることはありません。
・運用が変わるのが耐えられない!
使い勝手や運用方法が変わり、現場が反発します。
取引先の細かな要求に個別対応を行っている企業の場合、
この傾向は顕著に現れます。
・過去のノウハウがもったいない!
内製したシステムは、企業独自ノウハウの結晶であるはずです。
システム刷新はこれまで積み上げてきたノウハウを一部捨てるに等しいです。
※フルオーダーで外注するならこの限りではありません
また、システム刷新は決してノーリスクではなく
刷新したシステムがうまく運用に乗るかどうかは
刷新を行ってからでないと判別できるものではありません。
内製したシステムをより長い間「現状維持」したい希望があるならば
以下の対応を日頃より心掛けておくことをお勧めします。
・システム担当者を1名にしない、複数名設置する
・次の世代(比較的若手)へ年数をかけてでも引き継ぎを行う
・Accessで作っている場合、新しいバージョンや新しいOSで動作するよう
システムの更新を定期的に行っておく
本日もお疲れさまでした。
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