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全国業務システム相談センター 業務システム・コラムVol.148 2024.02.22(金)高橋実

担当者を頻繁に変更するITベンダーにご注意

お世話になります。
の、高橋です。

システムには必ず寿命というものがあります。

システムの寿命は、内訳として主に以下の要素があります。
・OS/ハードウェアとしての寿命(耐用年数)
・運用的な寿命(実業務で使用すること)
・技術的な寿命(仕様やソースコードを保全すること)

システムは上記いずれかの寿命が尽きたタイミングで
更新、刷新、買い替えを行うこととなります。

システムの寿命を支えるために必要な活動は主に以下の通りです。
・OS/ハードウェアの障害交換、定期予防交換
・ユーザによる、業務をシステムに合わせる努力
・ITベンダーのSEやプログラマによる、システムを業務に合わせる努力

特に中小企業であるユーザにおいては
システムの寿命を最大限引き延ばすため
ユーザ=ベンダー間で円滑なコミュニケーションが
末永く続けられること、が大切となってまいります。

ITベンダーによっては
「配置換えにより、担当のSE(あるいは営業)が変更となりました」
ということが発生します。
担当の任期を3年固定としているベンダーもあります。
体感上、中堅~大手のITベンダーに多くある制度です。

ユーザ(中小の顧客企業)にとって、
ITベンダー都合によるSE変更のメリットは全くありません。

担当SE変更のメリットはITベンダーにのみ存在するものです。

担当SEを強制的に変更することにより、ITベンダーは以下のメリットを得ます。
・過去の習慣、特に相場観をリセットする(価格刷新が行えるようになる)
・既存システムの廃棄(作り直し)の交渉ができるようになる
・暗黙の了解(書面にない約束やルール)を一方的に破棄できる
・ITベンダーにとって都合の良い社内人員配置ができる
 ※担当SEの役割を不人気なSE(あるいは若手駆け出しのSE)に移管し
  人気/ベテランの人員を確保し、別の顧客に対する営業をより充実させる
・「癒着の防止」「不正の防止」
 ※中小では実際に癒着や不正が発生するケースなどごく稀ですが
  社内でもっともらしいスローガンを掲げ担当変更を強行するITベンダーは多いです

上記、ユーザにとってのデメリットとして記すと以下の通りとなります。
・担当SE(あるいは担当営業)が変わってからコストが上がった
・新しい担当より不要なシステム刷新を勧められる
・前より柔軟に対応してくれなくなった、杓子定規の度合いが大きくなった
・新しいSEが気に入らない、相性が良くない、話が通じにくくなった
・見積のダンピング圧力をかけにくくなった(笑)

上記、ユーザにとってのメリットを強いて挙げるとすれば以下の通りです。
・従来の担当SEが高齢あるいは定年間近で、若手SEに変更となった場合
 システムの寿命は延びたと言える

対策として
新しいITベンダーと出会った際は、ぜひ次のように質問をしてみてください。
「他のお客で過去に担当SEを変更した実績はあるか?」
その回答を皮切りに深く掘り下げる対話を行えば、
新しく出会ったITベンダーにおける担当SEの扱いがある程度予想できると思います。
担当者を最低〇年間(たとえば20年間)変更しないこと、を条件に
見積依頼を行い反応を伺うのも効果的かもしれません。

以上です。
システムをより長寿命化するため、上記ご参考いただければ幸いです。
本日もお疲れさまでした。

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